私たちがハンガーに使用している材料の9割はヨーロッパ産のブナ材です。
今回は、ハンガーに欠かせないブナ材を国産のものに目を向けたお話です。
2015年、ブナ材を活かすことで山間地域の人々の暮らしや林業の活性化に貢献
したいという志のもと、新潟県の大学教授、森林組合、材木店、職人などによって
スノービーチプロジェクトが発足しました。
雪国新潟本来の植生であるブナを利用した、広葉樹林業の実用化に向けて活動
しています。ブナ林の育生と活用、再生を行うことで地域の天然林の保全や、
そこに住む生物の生息空間の保護、さらに地域の活性化が期待できます。
ブナ林は水源の森。大量に伐採することなく、少しずつ活用しながら確実に
世代交代を行うことが求められます。少量の資源で人々の生活を支えるためには、
ブナ材に高い付加価値を持たせることが必要です。
プロジェクトでは、新潟県産のブナをスノービーチと名付け、新たな活用方法を
模索し続けております。
私たちが使っているブナ材もヨーロッパの循環利用の仕組みが確立した森林のブナ材です。
日本でも育成と活用、再生という循環利用の仕組みを行うことは、地域の天然林の保全や
そこに住む生物の生息空間の保護、さらに地域の活性化が可能です。
日本のブナが国産ブナ材として広く活用され、健全なブナ林の運営と保護が成り立つ未来を
思い描き、私たちは「スノービーチプロジェクト」に賛同し、協力してまいります。
NAKATA HANGERは、国産ブランドメーカーとして国内のブナ林業のサステナビリティ
を考え、純国産のハンガーを商品化させたハンガーが、「スノービーチハンガー」です。
3/25(金) 私たちは、大白川集落のブナ林で間伐と人力による集材のボランティア
に参加してきました。3m以上積もった雪深い山肌に、力強くまっすぐと伸びた
ブナ林は非常に美しいものでした。天候も良く約40人のボランティアの人たちと
間伐されたブナ材を人力で丸太を運び出しました。
丸太を雪上を滑らせて下ろしますので、雪が残っているこの間しかできません。
いつもは板材の状態でしか見ることのない、生のブナ材の丸太は想像以上に重く、
非常に体力を使う作業です。ただ、このように定期的に間伐することで良質な
ブナ材を持続的に育てることが可能です。スノービーチに関わる、様々な人たち
と交流したことで、スノービーチの意義やその土地の人達の想いをしっかりと確認でき、
有意義なものになりました。
実際に今回間伐されたブナ材が、ハンガーになるのは今年の秋ごろになる予定です。
自分たちの手で運び出したスノービーチから作り出したハンガーはより思い入れが
強い商品に仕上がると思います。