沢山のハンガーを毎日のように見ていると、様々なハンガーの
顔があることに気づきます。
平らなもの、膨らんでいるもの、凹んでいるもの。
ラグジュアリーな海外ブランドや、高級テーラーショップでまれに使われているものが
画像中心の顔部分が凹んでいるものです。
この凹んだデザインを「トレンチ型」(溝・掘り)と当社では呼んでいます。
なぜこのようなデザインになっているのでしょうか。
もちろん、洋服が掛かってしまうとハンガーは顔部分しか見えないため、見える
部分のデザインにこだわり高級感を演出する役割もありますが、一番は洋服にとって
最適な形状だからです。(特にスーツ・ジャケット類)
通常のジャケットハンガーに掛ける、肩先にかけては問題ないのですが、
画像のように襟元に空間ができるため、余計なストレスがかかり襟元にハンガー
の跡が残る場合があります。
一方トレンチ型だと、その空間が埋まり襟元をしっかりと支えることができる
ため襟元部分を美しく保つことが可能です。
そのような効果がでる理由は、顔部分を凹ましているというよりも、顔の両サイドを
持ち上げている表現が正しいです。上から見ると顔部分に向かってこのようなカーブ
を描いているハンガーは、洋服にとっても良い影響を与えます。
幅、肩先の厚み以外にもこだわったハンガーは顔を見れば分かりますね。